先日、私用で東京に出かけた際、初めてフードデリバリーサービスを体験した。衛生面や費用面など不安に思うこともあったが、利便性の高さは個人的に十分に満足のいくものだった。

 国内のフードデリバリー市場は、新型コロナウイルスを機に急拡大しており、県内でも岐阜市を中心に配達エリアが拡大しつつある。ただ現状のビジネスモデルでは、やはり一定以上の利用者がいる商圏でないと事業が成立しない。加えて、飲食店も配達員も一定数を確保する必要があることから、このまま県内全域に広がるとは想像しにくい。

 しかし、成長市場であるフードデリバリー市場では、新たな技術の進歩やアイデアにより、ビジネスモデルが深化していくことが期待されている。そしてその成果は、事業採算性が課題となっている地方の買い物弱者対策としても大きな可能性を秘めている。地域で増え続ける買い物弱者のQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)を高めるためにも、フードデリバリー市場の進展に注目していきたい。 (十六総合研究所主任研究員 長瀬俊一)