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「弱み」を補うな、「強み」を貫け。【引き算に商(勝)機あり】イントロダクション

2021年10月29日 11:00(2022年8月2日 15:47 更新)
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 「念のため、あの要素も入れたい」「こんなこともできたほうが」―

 商品の企画会議で飛び交うこんな会話に覚えはないだろうか。みんなそれがいいと思って発言しているはず。ところが、周囲の声が増えれば増えるほど、企画は丸く、当初の狙いからはずれたものになる。

 ふと考えてみると、街中ではスマートフォンで音楽を聴けるにも関わらず、ソニーのウォークマンを使う人がいる。シンプルなデザインの雑貨が並ぶ無印良品に買い物客が集まる。

 物や情報があふれる現代社会において、「何でもある」「何でもできる」は、目立ったPRになりにくい。消費者は個性的な商品や企業に魅力を感じる。

 あれこれと増やすのではなく、思い切って「引いて」みることで、商機をつかんだ企業があるのではないか。「引き算」の考え方を学ぼうと取材した。

 「ニッチでも響く人に刺さればいい」
 「○○だけで売ってはいけないという固定観念があった」
 「これまではユーザーが使わない機能を付けすぎていた」

 インタビューではこんな言葉が聞こえてきた。共通するのは、ユーザー目線に立って商品を考える姿勢だった。

 「お客さまのことを考えるのはビジネスの基本」だと聞く。でも本当に徹底されているだろうか。顧客のターゲット層があいまいな商品や、使っているイメージが湧かない商品は選ばれにくい。

 新型コロナウイルスの感染拡大やデジタル技術の発達などで、消費者のニーズは刻一刻と変化している。市場の変化にせき立てられて、経営の多角化や新商品の開発を図る企業は多い。

 だが、人や物、資金、時間など経営資源は有限だ。

 「足し算」的な経営から「引き算」的な経営に―。5社の事例を基に考え方のヒントを示したい。(竹田弘毅)


 全6回で連載します。
 概要は以下に。公開され次第、【もっと読みたい→】から記事ページに移れます。

第1回 顧客層の引き算

 「キーボードで文字を打つだけなの?」

 奇抜な企画案が経営陣を驚かせた。事務用ファイルやラベルライター「テプラ」などを手掛ける文具メーカーのキングジム(東京)が2007年に開いた商品開発会議でのことだった。

 それは、キーボードに白黒の液晶が付いただけの、シンプルな「デジタルメモ」だった。……

【もっと読みたい→】★無料公開

第2回 利用シーンの引き算

 明治41(1908)年創業のタオルメーカー「おぼろタオル」(津市)の主力製品「おぼろガーゼタオル」は、90年以上も人気が続くロングセラー商品だ。「永遠に作り続けてほしい」とファンレターが届いたこともある。

 ただ、愛用者は中高年中心。「商品に自信はある。でも悲しいかな、まず買ってもらえないと覚えていただけない」

 そんな状況が2018年から一変。若い女性向けのファッション誌から取材が次々と舞い込み、有名人やYouTuberが愛用品として紹介する。

 「専用タオルシリーズ3部作」が、ブランドイメージを一新した。……

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第3回 マーケットの引き算

 静岡県磐田市の天竜川沿いに本社を構える増田採種場は、昭和元年(1926)年に創業した、アブラナ科野菜一筋を貫く種苗会社だ。キャベツやブロッコリー、カリフラワー、ケールなどの品種改良を手掛ける。

 そんな同社に2012年ごろ、広島風お好み焼きの本場の調味料メーカー「オタフクソース」(広島市)から共同開発の依頼が舞い込んだ。

 「キャベツがおいしくないと、お好み焼きがおいしくならない。専用のキャベツを作っていただけないか」……

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第4回 あたりまえを引き算

 肉まんやあんまんが人気の食品メーカー、井村屋(津市)が2020年11月、画期的な新商品を発売した。

 その名も「すまん」。

 井村屋自慢の生地〝だけ〟を商品化。ネットなどで話題になり、2カ月で完売した。

 「中華まんの皮だけがほしい。井村屋さん作ってくれないかな」

 開発のきっかけは、短文投稿サイト「Twitter」の声だった。……

【もっと読みたい→】

第5回 機能・用途の引き算

 カメラメーカーのキヤノン(東京)が新しい撮り方の提案を始めた。

 新型カメラ「iNSPiC REC(インスピック・レック)」は、一眼レフカメラには付いていて当たり前だった液晶を、大胆に省略した。

 カラビナ型のデザインも特徴的だ。

 カラビナ部分を服やバッグのひもに付けて、キーホルダーのように持ち運ぶ。

 子どもの冒険に、アウトドア好きのお供に。思い出の写真は後から見返して。……

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第6回 「引き算する勇気」著者に聞く

 「売り手にとって価値があっても、お客さんにとって価値がなければ、それは『とんがり』じゃない」

 「悪い引き算は手を抜くこと。良い引き算は考え抜くこと」

 「八方美人じゃなく一方美人に。引くことによってお客さんを引きつける力になる」

 「引き算する勇気」などの著書がある静岡県立大の岩崎邦彦教授にロングインタビュー。ビジネスのヒントが見つかるかも……

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