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(1)ミツカン 酢の3要素 丸くおさめ

2018年5月29日 05:00
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 3本線の下に○-。独特のデザインは100年以上、姿を変えていない。誕生は1887(明治20)年。商品の酢を広く知ってもらいたいと、当時の経営者4代目中埜(なかの)又左衛門(1854~95年)が考案した。

 商標として当初、申請したのは丸の中に「勘」の文字。しかし名古屋の醸造業者が3日前に同じマークを申請していたことが分かったため変更を迫られ、3本線を丸で囲んだ中埜家の家紋を基に、現在のデザインに落ち着いた。

 3本線はそれぞれ「味」「きき(酸味)」「香り」を表す。広報担当者は「いずれもお酢の命。下の丸は、その三つの要素を『丸くおさめる』という意味」と説明する。丸は「天下一円にあまねし」(広くいきわたる)という易学の理念によるともされる。

 現社名の由来ともなったこのマーク。当時としては破格のPRイベントを展開したようで、各地で芝居小屋を借り、商標をあしらったかんざしやとっくりなどを招待客に配布。舞台には一流の役者がそろい、商標を染め抜いた法被姿の従業員が弁当や酒を運んだと伝わる。東京の新富座に1500人を招待した「東京披露会」では、1290円余(現在の貨幣価値で1億円近く)を投じたという。

 「ミツカンマークは『伝統と信頼』のシンボル。名刺や商品にもあり、親しみを感じている」と30代女性社員。昔日の「あまねし」の願い通り、広く商品は普及している。(竹田弘毅)

ミツカン

1804(文化元)年創業。本社は愛知県半田市。グループ全体の社員は約3700人。国内で食酢や味付けぽん酢、納豆などを展開するほか、海外事業も拡大している。1998年にミツカングループ本社が発足。商品に記される社名が中埜酢店からミツカン表記になった。

商標を変更したことを報告する1888年の新聞広告

商標を変更したことを報告する1888年の新聞広告

 商品ブランドをアピールしたり、社員の襟元を飾ったりする社章。形も色もさまざまだが、その小さなマークには各企業の熱い思いが凝縮されている。社風や企業イメージにも直結するシンボルに込められた“秘話”を紹介する。

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